状況把握能力と状況判断能力に欠ける奴が戦略レベルを仕切っていたりする。

予測能力など望むべくもない。だから先手を打てず後手にばかり回る。

ウチの会社の情報セキュリティ施策の話。
今、セキュリティソフト群の導入が進められているが、これがかなりの問題含み。

ITインフラと情報セキュリティは施策レベルで整合性を持っていないといけない。情報セキュリティのためITインフラがにあるのではないし、また情報セキュリティを考慮しないITインフラはもはやありえないと言ってよい。ITストラテジーとは本来そういうものである。

ITインフラ施策と情報セキュリティ施策が整合していないとどうなるか。

答えは簡単だ。「共倒れ」である。

最近上司とよく話すこととして、「みみっちいことしか考えられない技術屋」というものは非常に厄介だ、という話がある。特にマネジメントクラスでこの手の思考しかできないともう目も当てられない。

無論、プロジェクトマネジメントが豊富な技術者は多いだろうし、全体を見渡せる能力のある者も決して少なくないであろうことは容易に想像がつく。だから、技術屋だからどうこう、と言うつもりはない(彼らの大半は我々よりもずっと優秀だ)。しかし、社内施策周りでは本当にこの手の短絡思考しかできない者が多いのである。

■施策対象となっている組織の実態はどうか
■現状レベルの施策を大規模に推進したらどういう状況になるか
■波及する問題はないのか

等々、ソフトウェア単体の個々の機能云々レベルではなく、全体を俯瞰してどうか、ということを思考する能力が致命的に不足しているのである(※)。もちろん、個々の機能レベルの問題も重要だ。しかし、組織全体で施策を推進する立場であるならば、如何に施策のための環境を整えるか、そのための問題は何か、という、「高い視点」での思考がより求められると思うのだ。そういう「元締め」的立場の人間が、個々の機能や動作に拘泥するのを目の当たりにすると、見苦しいとしか言いようがない。

戦術と戦略の区別もつかない者が戦略を回しているとここまで状況がこじれるものか、と、情けない限りである。

※この点、上司も自分は文系出身で、ネイティブで技術者ではない(=個々の技術にまで精通しているわけではない)点、及び「ロクデモナイことしか考えていない戦略担当」はネイティブで技術者であり理系人間、ということがそれぞれ共通していることは興味深い事実である。

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